弁護士に頼んで損をしませんか？

　弁護士にご依頼をいただく際に気になる問題の一つが弁護士報酬（費用）だと思います。弁護士の報酬ってよくわからないし、それを払って損なのか得なのかもわからない、という方が多いのではないでしょうか。もちろん、一概には言えませんが、私なりの回答をしてみたいと思います。

ご相談内容

　先日、生まれて初めて交通事故に遭いました。交通事故に遭ったら大変になる、と聞いてはいましたが、思っていたよりも輪をかけて大変でした。事故に遭ったばかりなのに加害者や保険会社、車の修理工場（ディーラー）ともやり取りしなくてはならず。やっと一息ついたと思っても首や腰の痛みは続いており治療にも行かないといけません。そんなとき、友人から交通事故に遭ったら弁護士を入れたほうがいいよ、と言われました。その友人は以前事故に遭った際に弁護士さんに依頼したようです。話を聞くと私も弁護士さんにお願いしたほうがいいのかなと思いましたが、ネックは費用です。友人に弁護士費用がいくらかかったとも聞けず、悩んでいます。今回の件で弁護士さんにお願いをして損をしませんか。

まずは法律相談へ

　交通事故に遭った場合に限らず、弁護士へのご依頼や法律相談はハードルが高いものと思います。一方で、弁護士側としてはぜひ相談に来てもらいたいと思っているのも事実。このギャップを埋めないといけないのでしょうが、その点は措くとして、上記のような内容でも十分弁護士に相談される価値があると思います。「こんなこと相談しても」、「手間を取らせて申し訳ない」と思っていただくのはありがたいですが、弁護士はご相談・ご依頼をいただかないと動けない（＝解決に関与できない）部分もあり、些細なことだからといって相談をないがしろにすることはありません。私は、もし、その相談が法律問題ではない（弁護士では解決できない）場合には、他の相談機関を案内する等解決方法を提示するのも法律相談の役目と思っています。

　ですので、ぜひ、法律問題「っぽいな」と思うレベルで構いませんので、法律相談を活用していただければと思います。少なくとも、弊所では交通事故の法律問題「っぽい」ご相談には対応できますし、解決策を提示できると思います。

弁護士に頼むが損か、得か問題

　では、上記のご相談内容について弁護士に頼むが損か、得か、ですが、私の回答は「得」です。

　いろいろな弁護士の交通事故に特化したようなサイト（弊所のHPも同様です）において、弁護士にご依頼をいただいたら賠償金が増額するということが書かれていると思います。本題と外れるので詳細は触れませんが、ご依頼をいただいて賠償金増額という結果をご提供できることは多くあります。その上で、損か得かを考える場合、冒頭に述べたように費用が関係してきます。ご依頼をいただいて増額した金額と費用のいずれが高いのかによって、損か得かを決めるという発想です。こうした発想であれば、金額によりますから、ケースバイケースと言わざるを得ません。また、上記の相談事例のような場合、まだ治療中の段階と思われますので賠償金の増額有無及び増額するとしてその額は不明と言わざるを得ず、損か得かが判断できないということになります。

　しかし、交通事故に遭った被害者の方に対し、ご依頼をいただいた弁護士が提供できる結果というのは賠償金の増額だけではありません。特に、上記の相談事例のように初めて事故に遭った場合、相談できる方がいらっしゃらない場合、あるいはどこに相談したらいいかがわからない場合、不安ではないでしょうか。以前に事故に遭われていたとしても、その際の保険会社から十分な賠償がされなかった場合、今回も十分な賠償を受けられないのではないか、と思い悩むことはないでしょうか。

　弁護士がご依頼をいただけば、弁護士はご依頼者様の味方です。その安心感、保険会社対応というストレスからの解放、そして何よりも治療への専念、これが弁護士がご依頼をいただいた場合に被害者の方に対して提供できる価値です。

　この点はなかなか金銭には換算しにくい部分だとは思いますが、弊所ではこのような部分も加味して費用設定をしており、その意味で、私の回答は「得」ということになります。

そうは言っても…【弁護士費用特約】

　そうは言っても、弁護士に依頼した場合の増額分と費用というのが比較もしやすくその点で損得を考えることを否定しているわけではありません。上記の様な安心感やストレスからの解放という点は被害者の方によっても受け取り方が異なるでしょうし、金額で一律に判断しにくい部分かとも思います。

　そんなとき、弁護士費用特約があれば、ご依頼者様の費用負担はグッと減ります。多くの場合、ご依頼者様の費用負担はなくなると思われます（※注　事務所によりますので、詳細は各事務所にお問い合わせください。）。弁護士への相談を検討されたらまず弁護士費用特約の有無を確認されてみてはいかがでしょうか。あるいは、弁護士費用特約へのご加入があるのであれば、一度些細な（と思われている）ことで構いませんので弁護士への相談を検討されてみてはいかがでしょうか。

　なお、交通事故で使用できる弁護士費用特約は事故に遭ったときに乗っていた車両に付帯している保険に限りません。事故に遭ったときに乗っていた車両に弁護士費用特約がついていなかったとしても諦める必要はありません。このような場合でもお問い合わせいただければ弁護士費用特約を探すお手伝いをさせていただきます。